2011年7月20日 ジュネーブにて難民支援NGOの年次協議会へ出席

写真:難民支援NGOの年次協議会ジュネーブに行ってきました。
写真:難民支援NGOの年次協議会ジュネーブに行ってきました。

2011年6月28日~30日に行われた国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と難民支援NGOの年次協議会に参加しました。

今年は、難民の地位に関する条約60周年と無国籍者の削減に関する条約の50周年にあたります。そのため、無国籍の問題についても、様々なところで強調して語られている印象を受けました。無国籍に焦点をあてた分科会では、3人のスピーカーが発表しました。内容は、①東南アジアにいる無国籍の子ども達、たとえばマレーシアのサバにいるフィリピンの移民から生まれた無国籍の子どもが苛酷な労働に搾取され、あるいは人身売買の被害者になりやすく、収容と強制送還の危険にさらされ、教育を受ける機会を剥奪されていること、②ケニアにいるヌビアの子ども達は国民としても外国人としても登録されることはなく無国籍であり、身分を示す文書を何ら持たないため、学校に行くこともできず、高等教育を受ける機会も剥奪されていること、こうした子ども達に対する人権侵害行為は、近時、アフリカ子どもの権利福祉専門家委員会から、アフリカ子どもの権利福祉憲章に違反するとの仮決定がでたこと③ソ連邦の崩壊に伴い無国籍になった女性が、今日まで20年間無国籍者として生きてきて、無国籍というだけで様々な困難に直面し、特に国境を越えた移動をする際には大変な苦労があったこと、などでした。

写真:難民支援NGOの年次協議会
写真:難民支援NGOの年次協議会

無国籍ネットワークからは、機会をとらえ、日本にも無国籍者がいて、無国籍の問題があることを訴え、彼・彼女らを支援する団体が日本にあることを発信してきました。そして、各国のたくさんの難民支援NGOと情報や意見を交換し、交流することができました。驚いたことに、無国籍者に焦点をあてて活動する団体は各国でもあまり存在しないため、国際的にみても私たちの団体が存在する意義は高いということでした。

これからも、無国籍ネットワークは、国内・海外において、無国籍問題について発信し、無国籍者の支援に取り組んでいきたいと思います。

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